零式輸送機(L2D3)
海軍の輸送機は、陸軍がDG-2、中島AT、三菱MC-20および川崎のロッキード14系列のものなど多種におよんだのに対して、米国設計で日航が主用していたダグラスDC-3系列を、中島と昭和で国産化した零式輸送機を、終始一貫して採用した。
昭和14年以来まで、後方連絡に使われ、輸送機としては最も多く生産された。
ちなみにDC-3は、戦前から世界の民間航空輸送界で広く使われ、ソ連、オランダでも生産され、輸送機としては世界一の実績をもつ傑作機である。現在でも米空軍ではC-47と称して使っている。 (*1)
製作所 中島、昭和飛行機。
生産機数 中島 71機、昭和 416機。
【L2D3:参考データ】
機 名 | 零式輸送 二二型 |
自 重(kg) | 7706 |
記号 | L2D3 | 搭載量(kg) | 4794 |
発動機数 | 双発 | 全備重量(kg) | 12500 |
主翼型式 | 低単 | 最大速度(km/h)/高度m | 213/5520 |
乗員数 | 5/21 | 上昇時間m/分秒 | 5000/16′02″ |
発動機名 | 金星51 | 実用上昇限度(m) | 7280 |
発動機型式 | 空複星14 | 航続距離km(又は時間) | 1787 |
離昇馬力 | 1300×2 | 機関銃または機関砲口径(mm)×数 (旋は旋回式)(他は固定式) |
7.9旋×1 13.0旋×3 |
第一速公称馬力/高度(m) | 1200/3000×2 | 爆弾(kg)×数 | - |
第二速公称馬力/高度(m) | 1100/6200×2 | 設計所または主な生産会社 | 中島、昭和 |
全 幅(m) | 28.95 | 採用年度 | 昭和15(1940) |
全 長(m) | 19.72 | 連合軍側コードネーム | Tabby |
主翼面積(㎡) | 91.60 | 備 考 | 原型ダグラスDC-3旅客機 |
【略語解説】
高単 | 高翼単葉、主翼を胴体の上に配置 |
低単 | 低翼単葉、主翼を胴体の下に配置 |
中単 | 中翼単葉、主翼を胴体の中位置に配置 |
複葉 | 主翼を胴体の上下に二枚配置 |
一葉単 | 上翼にくらべて下翼が極端に小さいもの |
発動機型式 | |
空 | 空冷式 |
水 | 水冷式 |
液 | 液冷式 |
星 | 星型 |
複星 | 複列(または二重)星型 |
V | V列型 |
W | W列型 |
直 | 直列型 |
数字 | 気筒数 |
- 最終更新:2014-11-05 00:03:07