九七式司令部偵察機(キ-15)※付録:朝日新聞社機「神風号」
最初の司令部偵察機で、昭和12年4月、東京~ロンドン間を飯沼飛行士、塚越機関士により94時間17分56秒で飛行して国際記録を樹立した朝日新聞社の神風号は、キ-15の第2号機である。愛国号としても多数献納され、特に全日本号は有名である。
初期には主として華北、華中、ノモンハンで活躍した。太平洋戦争の初期には、フィリピンをはじめ、マレー、ビルマ(現ミャンマー)の各戦線で、戦略的偵察任務に独特の高性能ぶりを遺憾なく発揮したが、戦局の進展と共に、さらに高速の一〇〇式司偵に転換された。
製作所 三菱。生産機数 435機。
【九七式司令部偵察機】
【朝日新聞社機「神風号」】
【参考データ】
機 名 | 九七式司偵 | 自 重(kg) | 1399 |
記号 | キ-15 | 搭載量(kg) | 634 |
発動機数 | 単発 | 全備重量(kg) | 2033 |
主翼型式 | 低単 | 最大速度(km/h)/高度m | 480/4000 |
乗員数 | 2 | 上昇時間m/分秒 | 5000/8′27″ |
発動機名 | ハ-8 | 実用上昇限度(m) | 11400 |
発動機型式 | 空星9 | 航続距離km(又は時間) | 2400 |
離昇馬力 | 640 | 機関銃または機関砲口径(mm)×数 (旋は旋回式)(他は固定式) |
7.7旋×1 |
第一速公称馬力/高度(m) | 600/2800 | 爆弾(kg)×数 | - |
第二速公称馬力/高度(m) | - | 設計所または主な生産会社 | 三菱 |
全 幅(m) | 12.00 | 採用年度 | 昭和12(1937) |
全 長(m) | 8.49 | 連合軍側コードネーム | Babs |
主翼面積(㎡) | 20.36 | 備 考 | 神風号型、長距離高速(戦略)偵察機、二型は発動機換装性能向上 |
【略語解説】
高単 | 高翼単葉、主翼を胴体の上に配置 |
低単 | 低翼単葉、主翼を胴体の下に配置 |
中単 | 中翼単葉、主翼を胴体の中位置に配置 |
複葉 | 主翼を胴体の上下に二枚配置 |
一葉単 | 上翼にくらべて下翼が極端に小さいもの |
発動機型式 | |
空 | 空冷式 |
水 | 水冷式 |
液 | 液冷式 |
星 | 星型 |
複星 | 複列(または二重)星型 |
V | V列型 |
W | W列型 |
直 | 直列型 |
数字 | 気筒数 |
- 最終更新:2014-11-04 03:09:13