零式水上観測機(F1M2)
複葉機としては非常に進歩した構造で、実用性能も良く、太平洋戦争初期から艦隊協同作戦のほか、水上基地に配置されて、対潜水艦攻撃から空戦にまで出動し、華々しい戦果をあげた。
零式三座水偵とともに、戦艦「大和」級の艦載機としても知られている。世界でもめずらしい高性能水上機である。
製作所 三菱、佐世保工廠。
生産機数 524機。
【1942(昭和17)年4月、ラバウル湾内】
重巡洋艦「熊野」と零式観測機一一型。
【太平洋戦争開戦当時、マーシャル諸島ヤルート島イエミジ基地】
【F1M2:参考データ】
機 名 | 零式水観 | 自 重(kg) | 1964 |
記号 | F1M2 | 搭載量(kg) | 586 |
発動機数 | 単発 | 全備重量(kg) | 2550 |
主翼型式 | 複葉(双舟) | 最大速度(km/h)/高度m | 199.5/3000 |
乗員数 | 2 | 上昇時間m/分秒 | 5000/9′36″ |
発動機名 | 瑞星13 | 実用上昇限度(m) | 9440 |
発動機型式 | 空複星13 | 航続距離km(又は時間) | - |
離昇馬力 | 780 | 機関銃または機関砲口径(mm)×数 (旋は旋回式)(他は固定式) |
7.7×2 7.7旋×1 |
第一速公称馬力/高度(m) | 875/3600 | 爆弾(kg)×数 | 60×2 |
第二速公称馬力/高度(m) | - | 設計所または主な生産会社 | 三菱 |
全 幅(m) | 11.00 | 採用年度 | 昭和15(1940) |
全 長(m) | 9.00 | 連合軍側コードネーム | Pete |
主翼面積(㎡) | 29.54 | 備 考 | 原型十試水上観測機 |
【略語解説】
高単 | 高翼単葉、主翼を胴体の上に配置 |
低単 | 低翼単葉、主翼を胴体の下に配置 |
中単 | 中翼単葉、主翼を胴体の中位置に配置 |
複葉 | 主翼を胴体の上下に二枚配置 |
一葉単 | 上翼にくらべて下翼が極端に小さいもの |
発動機型式 | |
空 | 空冷式 |
水 | 水冷式 |
液 | 液冷式 |
星 | 星型 |
複星 | 複列(または二重)星型 |
V | V列型 |
W | W列型 |
直 | 直列型 |
数字 | 気筒数 |
- 最終更新:2014-11-04 06:46:37